きっと生涯の宝になる

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    ぴっぱら通信NO347から転載

    きっと生涯の宝になる

    じュんき記

    “海賊”と名乗るおとこたちが、今日も雪原をうろうろ行ったり来たりしている。大事に抱えてるバドミントンラケット。あれはどうやら鉄砲らしい。T、H、R、M。敵は、時々通る排雪のトラック。「まずい、また来たぞ!隠れろっ」なんとも真剣な顔。最近とくに、自分たちだけでどんどんあそび出すようになったもんだ。

     HとYのままごとあそびに、Tがひょうひょうとついていく。くる日もくる日も、それはもう一日がかり。ここ数週間、雪原での昼ごはんを、一度たりとも欠かさずやってのけた。もちろん氷点下。なにがそこまでそうさせたのかは正直僕にもわからない。でもきっと、おもしろかったんだろうなあ。

     工作場でオープンした焼き鳥屋「やきと」。細長い木っ端をだるまストーブの上に直に置き、ジュウジュウと焼く匂いはなんだかほんとに食欲をそそる。多少の煙が充満し、店内はまさに焼き鳥屋状態。店員は手際がいい上に気が利く。「お客さん、ビールおかわりありますよ」「運転でしたらタクシー呼んどきますから!」威勢のいいにじさんたち。

     どこまでもどこまでも、深まってゆくこどもたちの世界。自分たちで生み出すからこそ、おもしろい。おもしろいからこそ、そこでの出会いは本物となっていく。本物の出会いは、きっと生涯の宝になる。ひとりひとりが今何と出会っているのか、どこへ向かおうとしているのかを、僕はしっかりと見届けていたい。それができる最良の距離感を自分なりに探しながら、こどもたちの輪の中に入っていったり、入らずそっと眺めていたりしている。みんな歩幅は違う。だけど確かにその足で、自分の力で少しずつ前へと進んできたんだ。これからだってずっとそうだ。僕が大切にしたいことは、それらの邪魔をしないこと。必要だと感じたときに、ちょっと背中を押したり撫でたりしてあげること。そしてなにより、その見極めをけしておこたらないこと。さあ、冒険の匂いがする。今日も宝探しのはじまりだあ

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